江戸東京博物館/発掘された日本列島2020

2020年6月13日~8月3日

2020.6.17拝観

 先に投稿した「奇才」展と同日拝観。
 実際には特別展は開場時間ぎりぎりまで観ることにしているので、こちらの方を先に廻っている。

 この展示もスタートから毎年観続けてもう20年を超える。最初は1997年、当時は東京国立博物館での開催であった。
 1999年からはずっと江戸東京博物館である。

 これまでは毎回およそ年代順に展示されている、というオーソドックスなものだった。
 それに対して今年は最初に7箇所の遺跡がピックアップされている。時代も縄文から近世(江戸初期)までとバラバラだ。
 これらは一つの遺跡について纏めて多数の遺物が展示され、遺跡の特徴なども紹介されている、という従来からこの展覧会では行われていたパターンのもの。

 ところが、後半は何故か特集と題して、時代毎に多数の遺跡から一~数点の遺物をどんどんと展示する、博物館でよく見られるようなものとなっている。
 そして、その時代も旧石器、縄文、弥生、古墳に絞られてしまっており、その後は無い。
 最近発掘も多い江戸時代は勿論、室町や平安ものなどもまるっきり割愛されてしまっているのだ。
 何でこうしてしまったのかはまるで判らない。
 特に何周年記念とか何かのテーマがある、という風でもなく、原因は不明という他ない。

 しかもそれぞれの遺跡が各時代のどの辺りのものなのかも記されていない。
 縄文なんて物凄く幅があるので、まるで別物なのに。古墳時代にしたって4~500年は幅があるわけで、いつ頃のものかは知りたいところだ。
 それぞれの遺跡の特徴、意義も理解できない。

 そんな中で、古墳時代の展示はユニークな埴輪が中心。
 馬や犬などに加え、体に白い斑点が沢山付いている仔鹿と思える埴輪や魚を銜えた鳥、などといったものがあり、唯一ある人物埴輪も手が小さく湾曲していてまるでお人形。
 それだけでも観る価値はあった。

 ネット書店で買った方がお得なので図録に当たる本はまだ購入していないけれど、どういう掲載の仕方になっているのだろう。
 それもちょっと心配である。