小田イ輔/FKB怪幽録 呪の穴


 このブログ初っ端から難しい作品を引き当ててしまった。

 

 通常の怪談本で言えば、これどうなの、本当に怪談なの、という話が結構多い。

 しかも、話者自身が夢や幻覚かも、と語ってしまっているものも少なくないため、一層そういった意味での怪しさが強まってしまっている。

 「あえて疲れる」「いがせでけろ」「すり替わった一族」中でも「拾った名札」などは偶然と考えた方がむしろ自然な気がするし、特段超自然的な現象が起きているわけでも無い。

 怪談本として考えれば明らかに弱いと考えざるを得ない。

 

 ただ、その代わり、通例には無いような不思議な(これらも怪談かどうか、というものではあるのだけれど)話が幾つもあるのも確か。

 

 「近くのスーパー」など一体どういうことなのか全く理解できないし(だから不思議)、「青色」も霊的な臭いすらほとんどしない奇妙な話だ。

 しかし、元々異世界譚が大好き、ということもあって、こういった話にはとても興味をそそられる。本当ならそんな体験をしてみたくなる位だ。

 

 さらには「お仕置きと五十年」のように、何だか話の展開もオチも何を狙っているのかよく判らない話もある。

 もう少しきちんと整理し筋道を推敲した方が良いのではないか。

 

 結構新鮮ではあったけれど、やはり何だか物足りなさの残る本ではあった。

怪談に関するブログです。主に怪談本やイベントの感想を書いていきます。心霊体験は全く無いので、オリジナルの怪談を載せることはなさそうです。