ユリ熊嵐


 

 流石幾原監督、今回もよく判らん。

 熊と人間の友情(愛情)というテーマも奇抜なら、熊が人に化ける、というのも奇妙。
 しかも、その熊は人を襲って食べてしまう。
 そんな関係なのに元々友情が芽生えたりするのはどうしてなのか。
 登場人物の言動、心理、いずれもほぼ理解出来ない。
 そしてお決まり、別次元と言うか神の世界と言うか何だかよく判らない謎の法廷。
 ストーリー的には何とも奇天烈と言う他無い。
 とても面白いどころか、展開についていくことすら難しい。

 しかし、それを補って余りある映像センスには痺れる。とても補い切れるものではなさそうなトンデモ話を観続けさせる魔力が存在している。
 まるで優れた建築家の建物を見ているかのような楽しさがある。
 これがあるから、彼の作品は見逃せないのだ。

 また、ストーリーは謎でも、いや謎だからこそか、そこに登場するギミックは実に印象深い。思わず心に残ってしまう。
 謎の法廷「ユリ裁判」にしろ「排除の儀」にしろ。
 ビジュアル的にも設定的にも。

 ウテナでもそうだったけれど、もう少しストーリーでも楽しめるようになると最強なのだが。

 

響け!ユーフォニアム


 

 良くも悪くも京アニらしいアニメだった。

 誰か一人に絞り込むのでは無く、何人かの関係を描くことで青春群像劇を作っていこうという設定の仕方、何となくちょっとひねた台詞回し、そして物凄く丁寧な絵造り。
 相変わらず鼻につく、というのが一番強い。

 吹奏楽、という舞台はクラシック好きとしては惹かれるものがあるし、本来楽しみになって良いところなのだけれど、どうもそんな気にはならなかった。

 オープニングテーマのTRUE「DREAM SOLISTER」は「プラスティック・メモリーズ」の項でも書いたように名曲揃いの今クール音楽の中でもピカ一。
 まだ歌ってはいないけれど、カラオケでこれ以上気持ちよく歌える曲はそうあるまい。 楽しみだ。

 

プラスティック・メモリーズ


 

 何だかもたもたしているうちに、前クールをまだ書き残したまま、と言うより半数以上残した状態で、次のクール作品が次々と終了を迎えてしまっている。
 仕方ないので、コンクール前クールをまぜこぜに、思い付くまま記していくことにしよう。

 アンドロイドが実用化されたとして、果たしてここまで人間と変わらない感情、意識を持ち得るのだろうか。そこにまず疑問が生じてしまう。
 趣味、などというおよそ意味の無い行為を出来るまでにするには、一体何が必要なのか。
 ここでのアンドロイドは、皆若干応対が素っ気ない位の差以外はまるで人間と変わらぬ感情を見せるだけで無く、ふざけたり感動したり全く人間と変わらないようだ。
 主人公とヒロインの物語も、時間制限がある、という意外では通常の人間の恋愛と違いがほとんど見られない。どうもリアリティを感じられないし、その分普通の話になってしまっているように思える。
 ほぼ、難病で逝ってしまう相手と限られた時間を目一杯楽しもうとする、まあ通俗よくある話だ。
 さらに、その最後のエピソードに関しても、お互いかなりあっさりとそれを受け入れてしまっている。
 それは、仕事柄他人の別れを何回も見続けていたためにそれが一番正しいのだ、という思いから気丈に振る舞って見せた、という捉え方も出来るかもしれない。
 しかし、一番最後のシーンで新しいアンドロイドとごく普通の笑顔で握手を交わしてしまうなど、いくら何でも吹っ切れすぎじゃ無いの、という気がしてならない。
 まあ実際にはそうした人は世の中有り余る程いるのかもしれないけれど、これではドラマとして肩透かし以外の何物でも無かろう。
 呆気なく終わってしまった、という印象しか残らないのだ。
 最後に登場するアンドロイドの顔を映さないところからして、ヒロインの体を再利用しまた再会できた、という設定のようにも思えるけれど、そうだとすれば尚更複雑な気持ちになるのが自然なのでは。
 もしそうでないのなら、ヒロインが語った「あなたはすぐに別の人を好きになるのでは」という発言は全く言い過ぎではなかったことになってしまう。
 どちらに転んでも、主人公の思いはその程度だったの、という疑問が浮かんでくる。

 全体にどのエピソードも、登場人物の心理への踏み込みが浅く、あまり心に迫ってこない。ヒューマンドラマとしては致命的なのでは。

 どうもアニメ・ソングに関してはクール毎に傾向が変わるのか、前クールでは好きな曲がほとんど無かったのに、コンクールでは前々クールに負けず気に入ったものが沢山。カラオケが大変になりそう。

 このアニメのエンディング・テーマ、今井麻美「朝焼けのスターマイン 」はその一つで、その伸びやかな声質とも見事にマッチした名曲。ちょっと堀江由衣の「ヒカリ」に似た感じもあるけれど。

 

 

アルドノア・ゼロ


 

 このクール一番楽しみなアニメだったのに、HDDの容量不足により最終話が録画できなかった。しかも何とかしようと作業中に寝落ち。

 なので、本当ならここには書けないところ。とは言え、日々忘却するばかりの脳細胞、メモとしては記しておいた方が良さそう。

 毎回のように良い意味で裏切られる展開、阿呆のようにテンションだけで乗り切る熱血漢とは対極のクールな主人公、コンクールのみならず、ここしばらくでは出色のアニメであった。
 毎週次が楽しみで苛々する、という思いを久々に味わえた。
 「コードギアス」を観た時の興奮に近い。
 前のクールの終わり方なども酷似しているし、意識していた可能性は高いか。

 最近よくあるパターンの撮り溜めのためのスパンを空けての第2クール、話数も内容も何ごともなかったかのように進んでいった。

 途中録画できなかった回や部分もあり、観飛ばしてしまったところも多々あるので、まとめてじっくりと見直してみたい作品だ。

 あおきえい監督にはこのタイプの作品での成功例は無いようだし、これはやはりストーリー原案の虚淵玄の影響が良い方に出た、ということだろうか。

 

 

夜ノヤッターマン


 しばらく放置しているうちに、次のクール終了時期になってしまった。
 もう大分忘れてしまいつつもあるし、ごく簡単に書いていこう。

「ヤッターマン」シリーズは、その抜けたおバカ加減が持ち味のアニメだったので、それがこんなに暗い話になってしまった時点で、何とも受け入れられない。

 しかもドクロベエの設定など超展開過ぎてついていけん。
 オマージュ作品らしく、最後のクライマックスで昔と繋げて燃え上がる、という手法は王道ながら、やはりオールドファンは乗せられてしまうものがある。

 最終話をあまりちゃんと観ていなかったので気付かなかったのだけれど、大分作画の使い回しが多かった模様。
 全体として結構丁寧で迫力はある絵作りだっただけに残念なところ、だろう。

 

 

美男高校地球防衛部LOVE!


 

 「イクシオン・サーガDT」に引き続き、今回も下らないアニメだった。
 それは勿論若干の褒め言葉も含めて。
 まあ、元々高松信司作品は全て必ず面白いということでも無いので、仕方ないのかもしれない。
 この作品は珍しくオリジナルだったらしく、そのせいかもしれない。
 彼の作品はギャグの切れ味が命だから、やはり銀魂やスクールランブルのようにその要素の出来が良くないと締まってこないのだろう。
 DTも今回もギャグが上滑りしている感が強かった。

 最初監督を知らず題名と絵柄から完全に腐女子向けとも思い、第一話を見逃してしまった。

 原作が無い分、芯となるストーリーがどうもあやふやで、特に実は宇宙向けTV番組だった、というのは何とも唐突で左程面白いとも言えず、御都合主義的な印象しか無い。

 見事に女子の出てこないアニメでもあった。出たことはあったのだろうか。

 

美男高校地球防衛部LOVE! 1 [Blu-ray]
by カエレバ

神様はじめました◎


 一作目も大きな期待のわりに今一つだった。
 リベンジを期待した今作、酷さがぐんと増してしまった。
 最早観るのがきつい程に面白くない。
 何より、主人公が自分の頑固さで周囲の言うことを訊かず勝手をしながら他人に助けられ、それをたいして咎められることも無くむしろ好かれてしまう、というあまりの御都合主義には、怒りすら覚える。
 大地監督で無ければ、絶対視聴を中止しているところだ。
 うーん、このところ佐藤新一、高松信司監督も詰まらない作品ばかり。
 期待の大御所が何故こうも訳の分らんアニメばかり作ってしまうのか。

 アニメそのものについては、もうこれ以上書くことが無い。

 オープニングの「神様の神様」は洒落ていて素敵な曲だ。
 そして何より、歌っている歌手ハナエには、好みのタイプというわけでは全く無いのに、何だかとても色っぽく惹かれてしまう。

 

神様はじめました◎上巻 [Blu-ray]
by カエレバ