甘城ブリリアントパーク


 

 あの「ふもっふ」の賀東招二と武本康弘のコンビということで期待は大きかった。  
 が、まあ、それなりには面白かったものの、大ウケ、とまではいかなかった。

 確かに京アニだけあって、実に良く動きのある絵作りではあったし、ギャグも時折は面白い。
 逆にいつもの京アニ臭さはあまり感じられず、キレの良さだけが活かされていてあまり鼻につくことは無かった。

 しかし、主人公の代わりにキャストたちが変身して学校に通う回など、あまりに何も考えていな過ぎ。これではただの馬鹿でしかない。
 最終話のPV話にしてもそう。
 それぞれのキャラが好き勝手を言う、という展開もテンプレなら、その言動も予想の範囲を超えるものでは無い。
 第一、監督のトリケンが言われるままで何一つ疑問を抱かない、というのも自然では無いだろう。
 こういった、ただキャラの持ち味を全開にすればそれで笑える、と言わんばかりの強引な展開が結構頻発していて、その度に興を殺がれてしまう。

 また、入園者の増加策が、次々と当たっていってあまり挫折も無く、何だかやけにあっさりとしていた印象。
 特に、最後のクライマックスに当たるサッカーの試合の下りについては、はっきりと異議を申し立てたい。
 試合開始時点で数百人来ていない、という状況であれば、間違いなく最後までには達成可能である。
 コンサートならともかく、スポーツの試合では、開始までに皆入場してしまうわけでは無い。むしろ、野球など試合開始時点では平日ならまだかなり来ていない(下手すると半分位?)。
 サッカーは知らないけれど、少なくとも5万人集める試合で途中入場が千人もいない、ということはあるまい。

 ドラマ的には友情や絆が活かされた感動できるエピソードになっているし、そのピークとなるオチは見事に予想を裏切ってくれて、ギャグとしては秀逸なものになっているだけに、その前提で納得出来なかったのは何とも残念。
 もう一息の完成度が欲しかった。

 さらに、クライマックスを最終話一話前に持ってきてしまい、最後にその続きというわけでも無いエピソードをぶち込んできたのはどういうわけだろう。
 このメンバーによるドタバタは日々続いていく、ということなのだろうか。
 DVD特典として付く未放映回を思いきって放送してしまった、というようなネタな気がする。

 ま、このクールの中ではなかなか楽しめた方だろう。武本監督も全て保存が基本なので、この作品も勿論保存へ。

 

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ヤマノススメ セカンドシーズン


 第1期は一話5分だったのであまりに短く、導入編としてキャラクターが見えてきたあたりで終わってしまった感じ。
 そして、この第2期でようやく本編へと入り、新キャラも登場してきた。とは言え、まだ15分なので何だか物足りなさは残る。
 まあ、2クール放映されたので、ボリューム的には通常のアニメ12話分位にはなったろうか。オープニング・エンディングの回数が多いのでちょっと短目ではあるものの。

 ストーリー前半のクライマックスは富士登山。
 その見せ場で、主人公が高山病によりリタイアしてしまう、という予想外な展開に。  途中厳しい目に遭っても最後は何とかする、というパターンが多い中、辛い思いだけが残ってしまう、というオチのつけ方には驚いた。
 しかし、山というのは自分では登らないもののとても魅力的である反面、実に恐ろしい場所でもあると認識している。
 一瞬の判断ミス、無茶が本当にいとも簡単に命を奪ってしまうものだからだ。
 歴戦の強者であるアルピニストの方々できっちりと生き残っているのは、とても強い勇気を持っている人だと思う。
 それは、どんなに魅力的で後もうちょっとで大きな成功に結びつきそうな挑戦であっても、そこに危険があるなら絶対に無理をせず、全てを無駄にすることを厭わず撤退できる、勇気である。決して八甲田山行軍のような蛮勇では無い。
 このアニメ(勿論本来的には原作)では山の楽しさを伝えると共にそうした怖さ、厳しさをも伝えておく、ということが重要だと考えられたのだろう。
 とても正しいことだと称讃したい。
 ここで結局は登頂に成功するような筋であったら、この話に魅せられて登山をする人は、きっと大丈夫だろうから登ってしまおう、と考えるのが自然になる。
 そのことが、もしかすると悲劇を生んでしまうことにもなり兼ねないのだ。
 それよりは山にはこうした挫折はつきものだし、また自分に合った楽しみを見つけていけば良いのだ、とあらかじめ知っておくことはとっさの判断に大きなプラスとなるだろう。 真の意味で登山入門として素晴らしいストーリーだと言えるのでは無いだろうか。

 山本裕介監督の、派手さは無いけれどとても素直にきっちりと仕上げていく丁寧さがこの作品のテイストとも合っている気がする。
 キャラクターもほとんどほんわりした性格ばかりだし。

 一つ気になるのは、後半オープニングの映像表現は、アートとイラストの境界的な活躍をしていてずっと注目している、「グルーヴィジョンズ」のパクリにしか見えない。

 これはどうなのだろう。

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トリニティセブン


 この手のアニメも尽きないなあ。  科学的にコントロールされた魔法を使う学生達。  そして最初は最悪の印象だったにも関わらず主人公に惚れまくるヒロインたち。  で、適度にちりばめられたちょいエロ。  一体どういう転び方をすれば女の子の胸を揉む体勢でばかり倒れられるのだろうか。最早特技だ。

 キャラクター構成も各属性をきちんと配置してキャラに見合ったスタイル・容姿に言動。既視感以外を感じる方が難しい。

 実にもって定番中の定番。  以前ならとりあえず保存していたかもしれないけれど、結局録ったところで見返すことなど無いものばかり。ストーリー的には全く見たいとも思わないものなので。  もう録るのは止めた。

 錦織監督も最近はミルキィホームズとかどうも、と思う作品を録るようになってしまったため、完全保存の方針を取りやめている。

 終わり方は明らかに続編を意識したような感じ。まあ、実際に作られるかどうかは判らんけれど。

 以前も魔王候補っていう主人公はいたなあ。もう題名も全く覚えていないけど。

 アニメ界もそろそろ水戸黄門好きのような人々が生まれてきている、ということなのだろうか。

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大図書館の羊飼い


 この手の青春学園ドラマは基本的に好きでは無い。  大体話がパターンに嵌まったものが多いからだ。  何か学園に新しい風を起こそうとして立ち上がるヒロインがいて、主人公はそれに共感したり巻き込まれたりすることで参加することになる。  そして途中生徒会やその他の反対勢力との抗争やら、メンバーの誰かの思いがけないトラブルやらに見舞われながら、準備活動が進んでいく。  本番当日、最大のトラブルが発生し全ては無駄に、となりそうなところで主人公が機転を利かせることで見事に目論見は成功することになる。  大抵こんな感じだ。  そして、この作品もそこから外れるものでは無かった。  羊飼い、という謎の要素を加えても、それまたアトム以来繰り返し描かれている主人公が消えてしまう危機、という展開になってしまっており、テンプレートの二段重ね、という以上の印象を得られなかった。  ほとんど印象に残らない作品であった。
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愛・天地無用!


 スピンオフ作品を除くと17年ぶりの新作とか。  何故今頃新たに作る気になったのか。シリーズ全体のブルーレイBOXでも発売しようとしているのだろうか。  しかも一回5分の全50話構成(+総集編10回)。  何ともぶつ切り感は否めない。  しかも2~15話を録り損ねてしまったため、物語の発端となる事件がはっきりとは判らない。まあ、時折いろいろな形で触れられたりもするので、大凡のところは見当がついてはいるけれど。  学園コメディと宇宙的なドラマが並列に描かれていく。その日どちらが放映されるか判らないので、何だか妙な感じがする。  これまでにも舞台が急に変わっていく、という展開はあったようなので(既に記憶していない)、それを同時に描いていくようなものか。  やはり久々に観てもキャラクターが魅力的なので楽しめる。  ただ、それぞれのキャラクターについてしっかりと描くだけの時間的余裕が無いため、顔見せ的にちょっとだけ出てきて終わってしまったような印象で、物足りなさも残った。  どうせ復活させるなら、もっとちゃんとやれば良かったのに。
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繰繰れ!コックリさん


 このクール一番気に入っていた作品の一つ。  とは言っても完璧に嵌まっていたわけでも無いんだよなあ。  楽しみにしている作品があまりない、という残念なシーズンになってしまっていたのは確か。  女子向けアニメのようなキャラでありながら、最早シュールに近いギャグをぶちかましていく。  ただ、そのギャグがちょっと稚拙、というか子供っぽい、というか‥‥。  中田譲冶が参加していることもあって、ケロロ軍曹を思い出す感じ。  と思っていたら、絵コンテで時折参加している金﨑貴臣はケロロ軍曹にも参加していたらしい。そのせいか。  何話目か忘れたけれど、ヒロイン(と言えるのか?)の顔が崩壊していく、というネタは気に入った。  その昔読んでバイブル化している桐島いつみのマンガ(確か「いきなりSF」だったと思うが定かでは無い)を彷彿とさせるものがあった。  ヒロインが時折急に可愛い顔になるなど、これまた伝説の(我が家的にのみ)アニメぐうさま(「ジャングルはいつもハレのちぐぅ」)に似たところもある。  題名に「繰繰れ(ぐぐれ)」とあるけれど、第1話冒頭のコックリさん登場のシーン位にしかそのネタは使われていない。何だか合っていない気がする。  一応保存版としているものの、未だに迷っている作品でもある。
繰繰れ! コックリさん 第1巻 [Blu-ray]
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神撃のバハムート GENESIS


ゲーム原作でもあり、何だかパターンそうだったのであまり期待していなかったのだけれど、結構しっかりとしたストーリー展開で次第に惹き込まれていった。 特に最後の2話程はなかなかなもの。クライマックスとして充分に楽しめる盛り上がりを見せてくれた。メインキャラの腕を切り落とす、という演出にも衝撃を受けた。 エンディングもまるで映画のような締め方で気が利いていた。 映像的にも最後の、通常であれば一番しんどいところで相当に力の入った絵作りを見せてくれ、より面白さを際立たせてくれた。 ただ、悪(破壊神的なもの)の復活、というテーマの場合、大抵いろいろと防ごうとしながら結局復活され、挙げ句に思いの外呆気なく倒されてしまう、という展開になる。ハリー・ポッターもそうだったし、FATE/STAY NIGHTも同様である。 この作品でも折角復活したバハムートは、たいして活躍することも無く倒されてしまった。まあ、こいつが暴れ回ってしまうと、庵野作品の巨神兵になってしまうからどうしようも無いところか。 最近、導入で期待していなかった作品に変身していくものが多く、油断できない。
神撃のバハムート GENESIS I(初回限定版) [Blu-ray]
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